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ロンドンで働いてみた

Cambridge MBAを2010年夏に終了後、そのままロンドンで仕事してみています。 ここでの体験を日本で役立てられるよう、日々勉強しています。
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03.19.13:06

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  • 03/19/13:06

12.10.10:16

students

学生を怒らすと怖いという証明。

http://www.dailymail.co.uk/news/article-1337088/TUITION-FEES-VOTE-PROTEST-Charles-Camillas-car-attacked-thousands-students-descend-Parliament.html

もともとキャメロン政権のいわゆるausterity政策には大いに疑問を持ってるのだけど、やっぱ学生
さんを怒らしちゃいかんぜということだろう。政治家として、そこに手をつけるのは非常に危険。世界
の歴史を振り返れば、革命は常に学生が起こす。

だから、日本の学生ももっと怒っていいと思う。つーかこのイギリスの怒りがあんまり日本で報道
されてない感じなのは、やっぱ意図的なんだろうか。
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06.25.02:56

メキシコ湾、原油、BP その2

これに関する報道を見ていると、オイル&ガスの世界はほんとドロドロだなと思う。




1.アメリカの厳しすぎる態度は、中小石油会社の投資意欲を削ぐという記事。
http://www.ft.com/cms/s/0/0d250e1c-7e17-11df-8478-00144feabdc0.html#

どんな会社がメキシコ湾で開発しているか図に分かりやすくまとめられていてよい。


2.ニューヨーク州の年金基金が、投資したBP株が下がったことに対して、「この損はBPが自らの安全実績(Safety record)を株主に対して誇張し、誤解を与えたからだ」という根拠で損害賠償を請求、という記事。
http://www.ft.com/cms/s/0/76741e56-7eff-11df-8398-00144feabdc0.html

いやー、これが通っちゃうんだったら、アメリカで商売するリスクって高すぎないか?



3.BPとジョイントベンチャーパートナーとの中での仲間割れの話。パートナーの片割れであるアメリカ、Anadarko社は「これは俺たちには責任ないぜ、BPお前払っとけよ」と主張。
http://ftalphaville.ft.com/blog/2010/06/21/266581/bp-and-anadarko-turn-on-each-other/

これに関してはちょっとコメントしづらいが。。。。
アメリカでいう「重過失(gross negligence)」ってどの程度のことを指すのか、今度誰かに聞いてみたい。

 


  


 

06.22.09:56

メキシコ湾、原油、BP

仮にもエネルギーをかじってた人間として、この問題に触れずにはいられないと思う一方、状況はものすごくセンシティブで、コメントするのが非常に難しい。また、俺が何を言ってもある種のポジショントークになってしまう可能性もあるので、そこまで主張めいたことは(極力・・)書かない。

ただ、ここイギリスでのとらえられ方くらいは、事実経過として参考になるかもしれないとは思う。



結論、イギリスメディアの報道姿勢は極めて冷静である。冷静、というか、アメリカ人が見たら引き気味とも見えるかもしれない。それはイギリスを代表する(※)BPがアメリカで起こしていることだから、というナショナリズム的な感情というより、もっと実際的な、BPが食らう被害はけっこう一般国民にも及ぶという事実による。

例えば代表的なものは、BP株下落によって年金に大きな穴が開きかねないということ。ニュースで聞いた限りだと、BP株はイギリスの年金基金の投資銘柄として、少なくとも過去10年間、トップ3に入ってきたという。既にBP株は4月20日の事故発生以来、ほぼ半分に下落しているが、これは確かに年金受給者としてはヒヤヒヤものだ。あまりメディアで騒いでそのせいで被害が広がれば国民からも反発が出るだろう。



もっと広く言えば、当然あの規模の会社だと、経済に与える波及効果も絶大だ。BPが新規投資をちょっと控えただけでも、周りに死ぬ企業が続々と出るだろう。



一方アメリカの報道を見ると、こちらはさすがに容赦ない。地元住民、政治家、環境団体などなど含めBP憎しというメッセージが強烈。アメリカとしては3月末に沖合油田の開発にゴーを出したばかりなので、行き場のない怒りをBPにぶつけている面もあるのだろう。

ただ、当然ながらBPが本当につぶれてしまうと、この事故はどうしようもなくなる。体力のあるBPだから持ちこたえているが、途中から代わってくれる会社などあるはずない。そもそも中小開発会社であればさっさと破産して逃げる道を選んでいるだろう。

オバマとBP社長の会談で、200億ドル(2兆円弱)をエスクローアカウントに入れるという話がまとまったようだが、これも、最悪BPがつぶれても、2兆円は確保できるようにする為。

ただ、これに限らずアメリカが示唆している各種のペナルティ、補償請求がどこまで法的強制力があるかというとかなり微妙。このへんはさすがアメリカ流というか、弁護士がいっぱい出てきて最後はどうにか要求を通してしまうのだろうが、政府までそんな姿勢でいいのだろうか。トヨタの例を思い出してしまう。

「この事故によって沖合油田開発がアメリカ全土で凍結されたから、その為に失業した労働者の給与を全面的に補償しろ」などというかなり無茶な要求まで出ているらしい(さすがにBPは拒否中)が、株主のいる私企業として、なんでもかんでも仰せの通りにというわけにはいかない。

第一そんなリスクまで負わされるのであれば、誰も海上油田の開発などできなくなってしまう。これから陸上油田の開発だけでは生きていけるほど、人類の数は少なくない。

ついでに言うと、リグ(海上掘削装置)を建設したのは韓国Hyundai、それを保有してたのはスイスのTransocean、そのリース先は開発権利者のBPだけど、生産井を運営してたのはアメリカテキサスのハリバートン、などなど・・・という関係の中で、今回の事故をどう法的に落とし込んでいくのか。

個人的には、ミスはミスとして裁くとしても、「利益重視で手抜きをしたから事故に」なんていう、暴論を根拠にした懲罰は、将来の法整備に悪影響を与えると思う。



もちろん悲惨な事故であり、どうにか収拾しなければいけないのだが、感情論ではなく、未来を見据えた解決をしてほしい。個人的にすごく気になるので、また状況見えたらなんか書きます。



※ちなみにイギリス企業と書いたが、BPが純粋なイギリス資本だったのは20世紀前半にイランで石油を掘っていたアングロ・イラニアン社時代くらいなもので、その後はアメリカを中心とした外国企業(シカゴのAmocoや、カリフォルニアのARCOなど)とのM&Aを繰り返しているので、実際はイギリスなんだかアメリカなんだか、微妙な企業体である。

05.12.18:54

イギリス選挙が終わって

気がつくと2週間もブログを放置していた。いや別に何をしてたってわけでもないんだが。
書きグセを取り戻すためにも何か書きます。



ようやくイギリス選挙が終わった。選挙直後から連立政権構築のためにテレビも新聞も
バタバタしていたが、最終的に第1党となった保守党と、第3党の自民党が組むことに
なった。よって次期首相は保守党のキャメロン、次期副首相は自民党のクレッグとなる。

正直、保守党と自民党では政策にけっこう開きがあり、この2つが組めるのか、もしか
したら保守党に第4位以下の小物政党がバラバラと加わるシナリオもアリかなと思って
いたので、この数日間の電撃的なネゴには驚かされる。



そして日本人からすると衝撃的なのは、この数日のネゴの段階で新政権の主要な政策
が2党間でもう調整済ということである。

このへんは日本式の「いやいやまあまあとにかく一緒にやって行きましょうよ、その辺
はあとで調整ということで、どうスかこのあと一杯」みたいな世界ではありえないこと
である。小物政党を調整もなしに入れてしまったことで迷走している民主党とかを
見ていると、なんだかなあと思う。どうでもいいけど田村亮子って。



イギリス新政権の政策("coalition deal"と呼ばれる)を見ると、さすがに自民党は
けっこう譲歩したのが分かる。足元で重要かなと思うのは、①財政赤字解消のため、
歳出削減を今年からやります(自民党、労働党は来年からでよくねー?と言っていた)
という点、②反EU路線が明確になったという点あたりか。②は直近のギリシア問題にも
影響ありや。



新閣僚も決まりだしているが、個人的に気になるのはエネルギー/環境担当相。ここは
自民党がポストをとっている。なぜ感心があるかというと、特に原発に関しては
保守党と自民党で方針が全く違っていたからだ。

原発建設にアレルギーがない保守党に対して、自民党は元来原発新設に反対してきた。
エネルギー相におさまったHuhne氏(いまいち何て読むのか分からん)もバリバリの
原発懐疑派。クリーンな社会は原発無しで実現できるという。

このへんの真偽は歴史が証明するのだろうが、このポジションを自民党に譲ってみた
というのは保守党のネゴとして興味深い。電力業界とどんな根回しをしているのだろう。
いやしてないのか。注目していきたいポイント。
 

04.24.05:50

いち外人として

来月6日にはイギリス総選挙が迫っているが、immigration、すなわち俺も含む海外から
の移民をこれからどうすんのかがひとつの争点になっている。

実はMBA卒業後もこっちに残ってしばらく働く予定なので(詳細はまた)、労働ビザをいか
にとるかというのは目下大きな課題。学校の同級生の多くも同じような希望を持っているの
で関心の高いところ。

ということで昨日の党首討論なのだが。。。




いやー、いち外国人としては非常に不安になる内容。大丈夫かこれ。「Speak English....」
とか言われると、「はっはい!だいじょぶです(多分)」などとついビビってしまう。

とりあえず今年イギリス留学される皆さん、多分5月以降くらいから学生ビザの手続きされ
ると思いますが、書類の間違い、不備には十二分に注意してください。残念ながらハードル
は高くなってきております。