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ロンドンで働いてみた

Cambridge MBAを2010年夏に終了後、そのままロンドンで仕事してみています。 ここでの体験を日本で役立てられるよう、日々勉強しています。
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11.23.22:33

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  • 11/23/22:33

02.10.06:13

授業の記録:「プライベートエクイティ」

今とっている授業の中に、プライベートエクイティ(PE)の講座がある。

実際のPEの現役パートナーが来て教鞭をとっている実践的な内容だけに、17時から
20時半といういやなスケジュールにも関わらず、教室は毎回超満員。
 

講義を聞いていると、PEの投資のプロセスは極めて商社でやってたことと近い(少なく
とも投資実行までは)ことがわかる。投資先候補のバリュエーション、投資実行に至る
までの諸々の契約ネゴ、デューデリジェンス、オランダにSPCを立てることで節税する
とこまで、目新しい内容は特に無い。


だけど違う。なんか、緊張感がある。
 

考えたが、自分の今までの仕事と決定的に違うのは、

①PEと、PEに金をつっこんでいる投資家との距離感がすごく近いこと
②だからPEは、いつも投資家のことを気にしていて、いつExitするか、どうやったら高値
    で売って投資家に還元できるかを常に考えていること

だと思った。

 

この点、商社みたいな大企業にいると、株主のことなんてあまり気にしないし、投資先
を5年で育てて早く売って資本を有効に使おう、なんて本気で考えたことはなかった
(一応、投資リターンの計算とかはするのだけど、自分の心に響く数字ではなかった)。

むしろ目の前にいるお客さんのことを日々考え、自分たちが満足いく仕事をすることに
ベクトルが向いていたと思う。 



別に、会社とは誰のものか?なんて議論をする気はない。お客さんも従業員ももちろん
大事。ただ、お客さんに気を使うように、自分たちに投資されている金にももっともっと
敬意を払うべきではないか、と思っただけ。

株主への奉仕なんてしょせん欧米人の発想さ、みたいな偏見もあったが、ちょっと
浅はかすぎたと反省。そんな甘っちょろいもんじゃないぞ、とPEのオッサンに言われて
いる気がした。



ちなみに、投資先からExitする時、一番おいしいのはIPOさせることではなく、「Strategic
Buyer」に売ること、すなわち、投資先のビジネスに戦略的意義を感じてくれるような、同業
他社に売ることだという。そういう相手は、投資先とのシナジーとかマーケットシェアとか、
金額で評価しづらいものにも喜んで金を出してくれるため、IPOなんてせちがらい現場より
よっぽど高く売れるとのこと。

 

なんか、こう聞いていると、むしろ商社みたいな会社はPEのカモにもなりかねないな、
とも思った。気をつけよう。
 

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