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ロンドンで働いてみた

Cambridge MBAを2010年夏に終了後、そのままロンドンで仕事してみています。 ここでの体験を日本で役立てられるよう、日々勉強しています。
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11.21.15:41

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  • 11/21/15:41

06.15.06:07

30歳からの学園祭 "May Ball"その5、当日。

とうとう終わった。前々日くらいからてんてこまいで、その上当日は朝までのイベントなので
体力的にもしんどくてしょうがなかったが、今日学校に行って同級生から、あれよかったぜ、
と声をかけられた時はやって本当によかったと思った。



当日は500人を超えるドレス&タキシードのお客さんと、200人以上のスタッフが集まり、その
壮観な眺めに身震いした。



うん千ポンドかけて特設したマーキー(大テント)でのディナーはいかにも欧米風で、なんだか
自分がこれの主催者側にいるとはとても思えないような雰囲気だった。




ついでに言うと、約30人もの不法侵入者(チケット買ってないのにタキシードだけ着て、どこ
からか侵入する不届き者)が捕まり、お前らそこまでするかとイギリスの学生の倫理観に
驚いたが、逆にそこまでして来てくれるなんて、と変な感動もあった。


これで学んだことは色々あるが、やって最もよかったのは、一生付き合えるだろう友人ができた
こと。やはり半年も詰めてプロジェクトをやると、さすがに仲良くなるしお互いの長所短所も
よく分かる。自分の短所も相手にさらけ出すことになっただろうが、それは深く知ってもらう
ための必要悪でもあると思う。


しかし、もう終わってから36時間以上経つのに、依然体が重くてしょうがない。このへんは高校
生とは違うか。というわけでこのへんで青春プレイバックは終了。明日からまたがんばります。

 

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05.31.07:46

30歳からの学園祭 "May Ball"その4、チームとは。

思えばこの学園祭の準備は、一つの壮大なプロジェクト型授業だ。




俺が思うケンブリッジMBAの最大の魅力は、プロジェクト型授業が豊富に、かつ強制的に
行われること。

卒業までには、少ない人でも2つ(CVP=Cambridge Venture ProjectとGCP=Global
Consulting Project)、これにCapstone Project(ただしこれは今年始まる制度なので
どんなもんかはまだ不明)と夏のIndividual Projectを足すと最大4つのプロジェクトを
こなすことになる。

こうしたプロジェクトでは、チームを組んで長期間、実際の企業とかとの折衝に取り組む
ことになる。企業からのプレッシャーを感じつつ、チームでああでもないこうでもない
揉める体験は、アカデミックではないけれど、極めて実践的。特に日本ベースで仕事を
してきた人間にとっては、5人とも国籍が違うという環境は全くの異世界。チームとは
何なのか、本当に考えさせられる。



今やってるMay Ballの準備は、手間がかかって客からは無理難題を言われてチームでも
揉めてほんとーにしょーがないのだが、これも一つのプロジェクト型授業と思えば
いい体験かなあと思う。

メンバーはMBAから法学修士、教育修士、その他諸々。出身国も、もはやこういうのも慣れた
けど、12人いて11国籍。このインターナショナルチームでここまで壮大なプロジェクトを経験
できる機会はそんなになかっただろう。何せ昨年末からやってるから、もうほぼ半年。
期間だけで言えばCVPやGCPの6倍くらいやってることになる。


これだけやってると、さすがに何となくこういうカオス的環境でのチームワークのポイント
みたいなものが見えてくるが、第一には誠意。英語で言うとIntegrityとSense of
responsibilityを足して2で割ったくらいのイメージだが、とにかく俺は言ったことはやるぜ、
できなければ切腹、という姿勢を貫くこと。

特に語学にハンデがある場合、口先でうまいこと器用にこなすというのが難しいので、
ある程度は風雪に耐えて、誠意が伝わるまで黙々とがんばる必要がある。ここが伝わ
らないと、そもそもメンバーとして信頼されないし、チームをリードするなど不可能。


第二には謙虚さ。この場合はHumilityというより、Good level of self-confidence
というイメージ。前もちょっと書いたけど、全部を自分でやるのはそもそもムリなので、
早めに自分の限界を設定して、それ以上のことは、あと宜しくお願い致しますと
言い切る覚悟が必要。実際、組織とは生き物なので、リーダーとてその歯車のひとつ
にすぎず、自分が全部を分かってなきゃとか思った瞬間、逆に事故になる。


第三は、多分だけど、愛。これはLoveそのまんま。とにかくチームメンバーを(無理して
でも)好きになること。まあヲイヲイお前、だから西洋人は・・とか思うことも多々ある
のだけど、そこはぐっと堪えて、共通の敵を外部に作るとかなんとかして、チームでいる
ことを楽しむような空気を作りたい。

高校生だとこういうエネルギーが無軌道な恋に発展したりもするのだろうが、オッサンだと
そこは安心。残念ながら。

さっきも金のことでメンバーの一人と激しく議論してきたところなのだが、これでイヤに
なったりせず、「俺もたいがいしんどいけど、あいつもまあ色々考えてんな」とお互いを
慮ってやりたい。あんまりそういう態度は外に出すと気持ち悪いので、あくまで自分の中
の処理として。


なんとなくこんな感じが、高校生の時に不完全燃焼だった学園祭なのだろうか。ちょっと
こんな↓曲とか思い出すけど、一生準備で終わればいいとは思えないのは、三十路的な
体力精力の低下なのだろうか。


 

05.28.17:56

30歳からの学園祭 "May Ball"その3、メシ。

そんなこんなでMBAプログラムも終盤戦なのだが、学園祭の方もいよいよあと2週間で
本番で、ぼちぼちやべえなという感じになってきた。

幸いチケットを売りさばくという個人職責に関しては目標をほぼ達成できてきているのだが、
全体で見ると、そこから先がまだまだ詰め足りない。

May Ballでは一応フルコースの料理なんか出してしまうのだが、ここで問題になるのは
Dietary restriction、つまり人によって食えないものをどうするかという点。ヨーロッパにいる
と本当に人種民族がぐちゃぐちゃなので、この点はこちらも神経を使うし、とにかくお客さん
が色んなことを言ってくる。


有名なところで言えば、インド人の多く(ヒンズー教徒)は牛は食べない。

イスラム教では豚はご法度。ソーセージやハムの類もアウト。ついでに言うと、食べられる
牛・鳥・羊も、ハラルという特別な屠殺処理(イスラム教徒がお祈りをしながら殺したもの)
をしていないと基本的にダメ。あと出身国にもよるが、アルコールはダメなケースが多い。

この辺までは仮にも中東の商売をしてたので分かってたつもりだが、まだまだまだ。
ちなみに自分の経験では、日本ではものすごく高級な接待用の店でもハラルに対応して
くれる店はほぼ皆無だったが、こちらでは安いレストランでもけっこう対応してくれる。

ユダヤ系の人にはカシュルートというこれまた違う制限があり、例えば、首を切って一発
で殺したのではない肉はダメ。エビ、イカ、タコもダメ。肉と乳製品を一緒に食べるのも
ダメ。

こちらではけっこう多いのがベジタリアン。この人たちは逆に野菜だけにしておけばいい
と思っていたのだが、中には「○○だけは食べられる」という難しいベジタリアンもおり、
この人たちはこの○○は食いたいと主張してくる。

あと意外と多いのが、体質的に制限がある系。特に今まであまり知らなかったのは、
グルテンを含んだものが全てダメというパターン。

ついでにこういう食事制限にまぎれて、単に好き嫌いをわざわざメールで連絡してくる
お客さんもいて、そんなのやってられっかと思うのだが、好き嫌いとポリシーとの境界
はけっこう微妙で、一概に無碍にもできなかったりする。


なんか最近空き時間を全て学園祭に使っており、なかなかリラックスできないのだが、
きっとこれを越えた暁には、同じ実行委員会メンバーとうまいビールが飲めるだろうな
と思ってやっている。と言いつつ、このメンバーにもムスリムがいて、酒飲めなかったり
するのだけど。

04.04.02:58

ケンブリッジ vs オックスフォード ボートレース編

ケンブリッジとオックスフォードの大学対抗ボートレースは歴史が古く、1829年にケン
ブリッジがオックスフォードにケンカを売ったところから始まるという。毎年、イースター
休暇の季節に両大学がロンドンのテムズ川に集結し、約7キロの行程で勝負を決す
る。今年、なんと第156回目のイベントが本日開催。
 
本当はロンドンまで見に行きたかったのだが、結局色々あってやむなくカレッジの
大型テレビでみんなで見ることに。我がHughes Hallは8人の漕ぎ手のうち3人を
出していることもあり、カレッジのPresident(一番えらい人。60過ぎのおばさん)まで
含めて大盛り上がり。
 
今回はBBCが全面的に中継。テレビで見ていても、テムズ川沿いに異様な数の人が
集まっているのがわかる。これもひとつのイギリスの重要行事らしい。
 
特に今回は、オックスフォード側に双子の兄弟が出ていて、なんとこの双子はFace
bookの考案者なのだが、現FacebookのCEOにアイディアを持っていかれ、それ
でもFacebookを訴えて6千5百万ドルの示談金を獲得したという御仁。既に北京
オリンピックにも出ていて、現在はオックスフォードのMBAにいるという双子で、話題
性はぶっちぎり。
 
対するケンブリッジは、特にタレント無し。華がない上、濃紺のブレーカーでビシっと
決めたオックスフォードに対し、ケンブリッジのユニフォームは間違って買った
ユニクロのフリースみたいな感じで、明らかにイケていない。過去2年負けている
こともあり、カメラもほとんどケンブリッジを追わず。。
 
レースが始まっても、前半は完全にオックスフォードのペース。ボート1艇分くらい
離されている。ああこらあかんわと思っていたのだが、なんとなんと終盤一気に盛り
返し、残り1/4を切ったあたりでオックスフォード艇をまくる。カレッジでも大盛り
上がりで、みんなで"Come on、come on!"の大合唱の末、最後は逆に1艇分以上
の差をつけて逆転勝利。こんなことってあるのね。
 
そんなこんなでケンブリッジ、オックスフォードという合唱を繰り返し聞いてて思い
出したのだが、そういえば去年のMBA受験の面接からもうまる1年。2ndラウンド
で受けて3月に面接、最後オックスフォードとかなり悩んだことを思い出す。あの時
オックスフォードを選んでたら、今日は若干しょんぼりだったのか、とかしょうもない
想定をしてみる。そういえばMBAブログのくせに肝心の受験のことを全く書いて
なかったので、別のエントリでまた書きます。
 
とりあえずボートレースのプロモビデオを↓。メシはまずいが、イギリスの伝統は
嫌いではない。
 
 

04.03.07:51

30歳からの学園祭 "May Ball" その2

Global Consulting Projectが忙しくなってきてはいるのだが、祭りの準備もこれは
これで進めねばならないので、今日は午後からMay Ball運営メンバーで集まって会議。

実は運営メンバーは、本当はカレッジに所属する色々な学生から募りたかったのだが、
最初数人のMBA学生で進めていた流れで, 結局その後入ってきたメンバーもほとんど
MBAになってしまった。
 
お互い顔も知った仲なので楽は楽なのだが、概してMBAは他学部の学生に比べて 
 
① 1年制のプログラムなので、あまり時間の余裕がない 
② 仕事経験が長いだけに、サボるのがうまい奴もおり、それを叱るような雰囲気もない 
③ 男女とも平均年齢が高いので、思春期的ときめき感に欠ける 
 
あたりは難点である。この写真とかを見ても、おっさんおばはんばかり。
 
とは言え助かるのは、やはりみんな仕事の勘所が分かっていること。何しろMay Ballは
れっきとしたケンブリッジ市の行事である。運営者は100ページもある市役所作成の
マニュアルを読み込み、必要な企画書、申請書を作成する。MBAに来てカレッジの
見取り図と什器の配置図を作ることになるとは。。
 
また、昨今ではゴミ処理、環境規制もうるさいので、それらについては特別に対策を立てて
市と事前協議しなければならない。加えて、多頭政治の好きなヨーロッパならではなのか、
市にしてもカレッジのえらい人にしても窓口が一本化されておらず、色んな人がああでも
ないこうでもない言うので、運営側の兵隊が振り回される。これを20歳そこそこのメンバー
だけでやろうと思ったら相当シビれるはずだ。
 
確かに、10万人そこそこしかいない市で億円単位の金が短期的に動き、学生が間違いなく
暴れる以上、市当局が敏感になるのも無理はない。この仕事をやってると、この街では
学生が絶対的主役(MBAかどうかは置いといて)なんだなということはよく分かる。
ぼちぼちまたひとつ年をとってしまうが、ハートは高2ということで引き続きがんばりたい。

 
あと勉強もします。